女性の年代別更年期症状

2023年9月28日

厚生労働省による更年期症状・障害に関する意識調査について

 7月に発表された厚生労働省の更年期症状、障害に関する意識調査の結果をもとに、女性の年代別の症状で、現れている症状の程度が強い、中程度、弱いと回答した(つまり少しでも症状が現れている)人の割合が多い順に並べた表です(同数の場合は症状が強いと答えた人が多いほうを上位とした)。

女性の年代別 更年期症状

 「冷え」「疲れ」すべての年代で比較的多く実感されていることが分かります。更年期前の若い世代の方も体を冷やしやすい服装や飲食は控えて、無理なダイエットはせずに栄養と休養、睡眠をしっかりとり、本格的な更年期に入る前に体調を整えておくことを心がけていただきたいです。

年代による違いとしては、20~40代の若い世代では「怒りやすくイライラしやすい」と実感している人の割合が多いことが分かります。この調査の中で、更年期の体調不良が日常生活に影響をあたえているかとの質問に対しては、若い世代ほど影響が出ていると感じていることが分かりました。特に、育児や子供の世話、買い物などの外出、家事などに影響が出ていると感じていることが明らかになっています。

40代前半までに現れる不調は、ストレスや疲労、睡眠不足などによる自律神経の乱れが原因の可能性があります。イライラしやすい、怒りっぽいなどの不調を感じたら、まずはいつもより早く就寝するように心がけて睡眠時間をしっかりとり、自律神経のバランスを整えましょう

50~60代では「肩こり、腰痛、手足の痛みがある」と感じる人の割合が増えています。更年期後半に多い肩こりや腰痛は、女性ホルモンの減少による血行不良に加えて、加齢や運動不足による筋力の低下により現れやすくなります。

肩や首の筋肉をほぐすストレッチで血流を改善し、適度な運動と睡眠で自律神経を整えましょう。血流が良くなると「腰や足が冷えやすい」症状の改善も期待できます。ウォーキングや軽い筋トレなどで下半身の血行をよくしたり、入浴や足湯で体を芯から温めたりすることを心がけてください

 更年期に現れやすい症状の中には、ほかの病気としっかり区別しなければならない症状が多いため、気になる体調不良が続くときは早めに医療機関での相談をお勧めします。

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