腎臓の機能!閉経前後でチェックしよう!

 女性は閉経前後にさまざまな体の不調があらわれます。女性ホルモンは体のいろいろなところを調整しています。骨や筋肉、脳、血圧など驚くほどパワフルな女性ホルモンですが、腎臓も例外なく女性ホルモンの減少や加齢の影響を受けて機能が低下しています。腎臓はおとなしい臓器なので、気づいたときには悪くなっていたなんてこともあるのです。今回のテーマを腎臓です。

腎臓の場所は?
腎臓は腰よりやや高い位置、お腹の後ろ側に左右に1個ずつあります。そら豆のような形をしていて1個120g~150g位で握りこぶしほどの大きさです。

腎臓の働きは?
腎臓の重要な働きは、血液中の老廃物や塩分をろ過して体の外に出すことです。
ろ過する役割をしているのが糸球体で、毛細血管のかたまりで、ふるいのような構造をしています。
心臓から戻ってきた血液は糸球体でろ過されてきれいになり、体に戻っていきます。
※毛細血管が毛糸の球のように丸まってできているので糸球体と名づけられました。

尿細管は糸球体でろ過された尿(原尿)の中から必要なもの(栄養素やミネラル、水分など)は再吸収し、不要なものは老廃物として体の外に排出します。腎臓では毎日150L程ろ過しています。そのうち99%が再吸収されます。

ろ過装置の糸球体と、必要なものと不要なものをふるい分ける尿細管が一対でネフロンと言います。
腎臓は左右それぞれに100万個のネフロンを持っています。腎臓の機能が低下することは、ネフロンの数が減少しているということで、腎臓も過労な状態になっています。

腎臓の働きは老廃物を排出するだけではありません。血圧や体液量、イオンバランスを調節する、血液を作るためのホルモンを分泌する、骨を丈夫にするための活性型ビタミンDを分泌するなど、幅広く活躍しています。腎臓が悪くなると、血圧があがったり、貧血になったり、骨が弱くなったりするのは、腎臓の役目を十分に発揮できていないからです。

腎臓の機能を低下させる原因は?
加齢や糖尿病・高血圧・高尿酸血症など動脈硬化を起こすような持病をお持ちの方は、腎臓の機能が低下する傾向にあります。持病だけでなく市販薬や健康食品などでも腎機能を悪化させる場合があり注意が必要です。
痛み止めを症状が改善しているのに長期間服用する、健康食品やサプリメントなどを服用していて最近尿に異常があるなどの違和感を覚えるようであれば、医師・薬剤師に早めにご相談ください。

注!むくみ、頻尿、だるさ、貧血、たんぱく尿(尿に泡が立つ)など 

更年期と腎臓
痛風が女性に少ないのは、女性ホルモンに尿酸を体外に排泄しやすくなる働きがあるからです。閉経後に、今まで正常であった尿酸値がいきなりあがると驚きますよね。女性ホルモンは尿酸からも私たちを守ってくれていたんです。尿酸が増えると腎臓に結石をつくるなどして、腎臓にダメージを与えてしまいます。
高尿酸血症や痛風は男性の方が圧倒的に多いですが、閉経後は女性も尿酸値が上がりやすいためお気をつけください!

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