更年期と慢性疼痛の関連性

 更年期世代で痛みに悩まれている方は少なくありません。痛みは、急性痛や慢性痛があり、気候やストレスなどさまざまな要因が複雑に絡み合っておこります。特に女性は、エスロゲンなどの女性ホルモンの分泌減少が原因で発生することがあります。痛みが発生する原因は、けがや内臓の病気だけではありません。今回は痛みがテーマです。

痛みの仕組み

痛みとは、自分の体の中に、何かしらの異常がおきたことを気付かせるサインです。私たちに痛みを知らせることで、体や命を守っています。急性の痛みは、まさに危険を察知して私たちに警告しています。これは、原因が回復すれば、痛みも改善します。けがなどの刺激は、神経に伝わって脳に届き、痛みと認識します。もうひとつは、ある程度長い期間継続する、慢性の痛みです。こちらの方が少し厄介な場合があります。痛みは防御システムの機能だけでなく、自律神経やホルモン、メンタルなどのバランスの乱れが影響する複雑な仕組みです。今回は慢性疼痛を中心にお伝えします。

慢性疼痛の分類
慢性疼痛とは

痛みが長く続くと、心身ともにストレスを感じ、痛みを抑える神経の力が弱くなり、痛みに対する感受性が高まります。痛みにより筋肉などが緊張すると、悪循環に陥り痛みが慢性化していきます。
原因がわかりにくいか複数の要素が重なりあっているため、痛みがいつまでも続いてしまいます。慢性疼痛の要因は主に3つに分類されます。
・侵害受容性疼痛
 痛みの物質が侵害受容体(痛み刺激の受け皿)から脳に伝わりおこる痛み(やけど・骨折など)
・神経障害性疼痛
 何らかの原因で神経が障害されることにより、脳に異常信号を発しておこる痛み
・痛覚変調性疼痛
 脳の痛み記憶により、治ったはずの傷などが継続して痛む状態で、もとより敏感に感じてしまう痛み痛みはこれらが複合的に重なっておきることがあります。

更年期と慢性疼痛

更年期前後では、急激に女性ホルモンの分泌低下がはじまります。そうすると、手指、膝・腰・肩などの関節の痛みに悩まされることが増えてきます。これは、エストロゲンが関節や腱などを滑らかに保持する作用や、腱を保護する作用などがあるため、不足すると関節の痛みやこわばりが出現します。変形性膝関節症、腱鞘炎、五十肩・・・女性ホルモンの不足が影響しているかもしれません。しかし、すべてを更年期のせいにするのではなく、症状が継続する場合は、専門の医療機関を受診しましょう。

更年期の痛みを軽くするために

☆生活習慣の改善
 ・バランスの良い食事 ・適度な運動 ・質の良い睡眠
 ・日々のリハビリテーション(関節の曲げ伸ばし 血行改善)
 ・薬物治療:ホルモン療法、漢方薬・生薬製剤、サプリメント
 ・適正な体重・心理的アプローチ
 ※痛みや炎症が強い場合は、鎮痛剤で痛みが緩和される場合があります。(医師・薬剤師に相談)
いつもの養生訓になりますが、健康にもつながりますのでご参考にしてください。

脳に記憶される痛み

3か月以上続く関節炎や神経の損傷などでおこる慢性疼痛は、骨の変形や関節の障害などによる器質的要因と体験や痛みに対する恐怖や不安、ストレスなどの心理社会的要因が重なっておこることは前述しました。

慢性疼痛の要因のひとつに、脳の痛み記憶の誤作動があると言われています。脳が痛みを過剰に記憶してしまい、痛みを敏感に感じてしまうのです。「病は気から」で流すのでなく、「痛いの痛いの飛んでいけ!」と自分流の痛みの改善法を見つけるのも一手です。痛いところをなでることで、痛みを抑える神経が出動して楽になりますよ🍀

参考:慢性の痛み情報センター(日本いたみ財団) 慢性疼痛治療ガイドライン(厚生労働省科学研究牛田班)女性のヘルスケアラボ(厚生労働省)

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